電験三種・電験二種:基礎を「誰から」学ぶか
電験三種や電験二種に挑戦する場合,いきなり応用から勉強する方はほとんどいないと思います。
普通は,「基礎から」勉強することになるでしょう。
その際,書籍,動画教材,講習会などを利用することになるでしょうが,
- 書籍は「誰か」が書いたものですし,
- 動画教材も「誰か」が制作したものですし,
- 講習会も「誰か」が講義しているのですから,
結局は基礎を「誰かから」学んでいることになります。
話は変わりますが,私の頭の中にはこんな例え話があります。
あるところから,1本の道が始まっています。
その1本の道は,始まってすぐのところで2本に分岐していて,その2本の道はずーっと併走しているように見えます。
実は,分岐した2本の道は,以下のようになっています。
- 右の道:正しい道
- 左の道:間違った道
「正しい道」を歩いていても,「間違った道を」歩いていても,周囲の風景はほとんど変わりません(だけどほんの少しだけ違います)。
「正しい道」と「間違った道」は,かなり長いこと併走するのですが,「間違った道」はあるところで行き止まりになっています。
(「正しい道」は行き止まりになりません。)
「間違った道」を歩いてきた人は,行き止まりにぶつかって初めて,自分が間違った道を歩いていたことに気づきます。
「こっちは間違った道だったのか。ではすぐ右を併走している『正しい道』に移ろう。」
間違った道と正しい道はたいして離れていないものの,2本の道の間にはとても深い溝があって,容易に移れないようになっています。
結局,正しい道に移るには,道の始めの方にあった「分岐点」にまで戻らなければならないのです。
この例え話では「間違った道が行き止まりである」ことに自分で気づいています。
これは比較的幸運なケースです。
通常は「行き止まりになっている」ことに気づかないまま「なんだかおかしいなぁ」と感じていることのほうが多いでしょう。
また,誰かから「間違った道だから行き止まりになっているのですよ。こっちが正しい道ですよ。」と指摘されても,その指摘を理解出来ない方も多いのです。
では,道の始めの方にある分岐点において,人は「どちらが正しい道か」を判断できるのでしょうか?
誰からも何の説明も受けなければ,たぶん判断できないでしょう。
案内人から「どちらでも大丈夫です。左の道にしましょうか。」と案内されたら,何の疑いも持たずに左の「間違った道」に進むでしょう。
しかし,別の案内人から「正しい道」と「間違った道」の違いを明確に説明されれば,「右の道こそが正しい」と自分で判断できるハズです。
なぜなら,その「違い」を理解すること自体はさして難しくないからです。
(ただし,その「違い」を正しく説明してもらえる機会は,極端に少ないのです)
「基礎を誰から学ぶか」というのは,「道の始めの方にある分岐点で,誰を案内人に選ぶか」に相当します。
もしも,
- 電験の勉強をしたことがある方が,
- 電験三種の無料体験教室を受講し,
- さらに電験二種の無料体験教室を受講すれば,
この例え話が電験の勉強においてどのようなことを指しているのか,具体性を持って理解していただけるのではないかと考えています。
※今回の例え話は昔から私の頭の中にあるものです。ただ,ここ数年はこの例え話が頭をよぎることがとても多くなってきたので,あえて書き記してみました。