電気を「何かにたとえる」ことの功罪
「電気は目に見えないからよくわからない」とおっしゃる方々がいます。
※その方々も眼球に入ってきた光=電磁波を「見ている」のですから,「電気は目に見えない」という主張が正しいかどうかは怪しいものです。
「電気は目に見えない」ので,我々の日常にある身近なものにたとえて説明されることがよくあります。
※これは電気に限らず,「なにかよくわからないものごと」を身近なものにたとえる試みは一般的になされていることと言えます。
ありがちなのは,「電気を水にたとえる」ことでしょう。
電気を水にたとえて説明してもらうと,ふつうは「ああ,なるほどね」と,少なくとも「その説明自体には」納得できるのです。
しかし,この「電気を水にたとえた説明」には大きく分けて2種類あり,それぞれに注意点があります。
種類1:たとえ方そのものが不適切な説明
これは,「一見それっぽく見える」のですが,たとえ方がマズイ説明です。
このような説明を真に受けてしまった場合,その後の電気の勉強は困難に満ちたものになるでしょう。
当然のことですが,応用的・発展的な勉強を自力で行うことは難しくなります。
(個人的な印象ですが,このような説明がとても多いと感じています。)
種類2:たとえ方自体は適切な説明
これは,電気を水になぞらえた「まあまあマシな」説明です。
このような説明を受けた場合,その後の電気の勉強はかなりスムーズにいくでしょう。
では,「たとえ方自体は適切」なのになぜ「まあまあマシな」などと低い評価をしているのでしょうか?
それは,「電気以外のもので電気を完全にたとえること」はそもそも無理だからです。
電気と水は「別物」なのです。
ですから,電気を水に(適切に)たとえることは,
- 取っ掛かりをつかむのには有用だが,
- 最終的には電気そのもので理解する必要がある。
と知っておくことが大切です。
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