電験三種講座,講義紹介:機械7(自動制御/デジタル回路)

予約受付を開始した講義について,簡単な紹介を書いてみたいと思います。

あくまでも「簡単な紹介」ですので,講義で扱う全ての項目に触れているわけではありません。

機械科目7回目の講義は「自動制御/デジタル回路」です。

自動制御

まずは自動制御の全体像を俯瞰(ふかん)します。

ちなみに「自動制御」という名目で学習する「とある分野」は,自動制御のみならず,広く活用されています。

そのあたりの知識がないと,学習の途中で「これはいったい何を制御しているのだろう???」と自分の立ち位置を見失ってしまいます。

一般的なフィードバック制御

一般的なフィードバック制御システムを学びます。

その際,学術系の方々と実務系の方々が「同一の用語を別の意味で使用している」事例があるように思われますので,注意喚起をいたします。

二位置制御からPID制御まで

ビルの設備などを見ると,二位置制御や比例制御,PID制御などが非常に多く使われています。

講義では「水位の制御」を題材に,以下のような順序で学びます。

  • 二位置制御とその限界
  • 比例制御(P制御)とその限界(原理的な欠陥)
  • 比例制御の原理的な欠陥を積分制御で補う(PI制御)
  • PI制御の改良型としてのPID制御

表面的な理解にとどまらず,「実感を伴って」理解できることでしょう。

線形入出力システムの解析

電験の回路理論では,どうしても「単一周波数(たとえば50Hz)の」電源が接続された回路を扱いがちです。

しかし,線形入出力システムにおいては,「様々な周波数成分が混ざった」信号を扱います。

このあたりの意識をしっかり切り替える必要があります。

ここでは,線形入出力システムが,「様々な周波数成分が混ざった入力信号」に対してどのような出力を出すのか,を見てみます。

周波数伝達関数,伝達関数

まず,周波数伝達関数の意味を理解した上で,周波数伝達関数を得る方法を学びます。

つぎに,周波数伝達関数を使って出力を求めるという作業が「実際には何をやっていたのか」を振り返りながら,ラプラス変換の概要を学びます。

最後に,周波数伝達関数から伝達関数を得る方法を学びます。

ブロック線図

まずは,ひとつの伝達関数があったときに,それをブロック線図でどう表現するかを学びます。

つぎに,フィードバック構成をしているシステムの「全体の伝達関数」を導出します。

さらに,ブロック線図の等価変換について,いくつか演習を行います。

デシベル

電圧利得や電力利得はデシベルで表現されることが多いのですが,その定義式を「背景を推測しながら」紹介します。

ボード線図

ボード線図の一例を見ながら,各種の定義などを学びます。

ワークシートとして「大きくて正確なグラフ」が用意されていますので,安心して学習できるでしょう。
※このような学習に際して「不正確な図」を使うのは,好ましくありません。

フィードバックシステムの安定判別

まずは「どうなったら出力が発散してしまうのか」を考えます。

そこで得た理解を元に,安定判別法を学びます。

デジタル回路(論理回路)

論理回路は大きく2つの分野に分かれますが,そのうちの1つの分野は選択問題としてしか出題されていません。

当講座では,「選択問題にしか出題されていない分野」は学習しません。
※選択問題は,論理回路に精通している方が選べばよいのです。
(論理回路を初めて学ぶ方がそこまで学習範囲を広げるのは,得策ではありません)。

また,電験三種の参考書を見ると,「学習する必要性がとても低い内容」を多量に紹介しているように感じます。
当講座ではこれらの「学習する必要性がとても低い内容」は扱いません。

基本的な論理

基本的な論理について,図記号,論理式,真理値表を学びます。
とくにわかりづらい「排他的論理和」については,その意味合いを紹介します。

論理回路–論理式–真理値表の関係

まず,入力信号が与えられている論理回路において,出力信号を求める演習をします。

つぎに,上記の論理回路において,入出力の関係を表す論理式を求める演習をします。
この作業に関しては,あまり語られない「重要な認識」がありますので,そちらも紹介します。

最後に,ある論理式から,真理値表と論理回路を得る演習をします。
この作業においても,あまり語られない「重要な認識」がありますので,そちらも紹介します。

時間があれば,試験問題を解く「現実的なアプローチ」についても紹介します。

10進数,2進数,16進数

数の成り立ちや,10進数から2進数への変換方法,正負の整数を2進数で表現する方法などを学びます。



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