【講義紹介:電験二種2次】機械・制御4(パワーエレクトロニクス基礎)
予定されている講義について,簡単に紹介していきたいと思います。
機械・制御の4回目の講義は「パワーエレクトロニクス基礎」です。
※あくまでも「簡単な紹介」ですので,講義で扱う全ての項目に触れているわけではありません。
「パワーエレクトロニクス基礎」のコンセプト
この講座自体は電験二種に合格することを目指す講座です。
電験二種に合格するにあたって,パワーエレクトロニクス回路の「難しい」知識は必要ありません。
もっといえば,2次試験においてパワーエレクトロニクスの問題を選ばないと決めてかかれば,そもそもパワーエレクトロニクスの(2次試験対策の)勉強をする必要もありません。
しかし,もしもパワーエレクトロニクスの基礎的な知識・理解をもって2次試験に挑めば,合格の可能性が高まることは間違いありません。
試験合格を確実なものにするためにも,パワーエレクトロニクス(パワエレ)の基礎をある程度習得しておきたいものです。
パワエレ回路を見るうえでの基礎的な視点
皆さんは電験三種に挑戦するにあたって,(電子回路理論ではなく)「電気回路理論」の習得に努めたはずです。
その結果,初歩的な直流回路理論や交流回路理論は習得できています。
しかし,「パワエレ回路」を見るうえでの「基礎的な視点」については,あまり勉強できていない方が多いと思われます。
三種の理論科目で電子回路を,機械科目でパワエレ回路を勉強したかもしれませんが,「電気回路理論を習得中」の皆さんにとって,「パワエレ回路を見るうえでの基礎的な視点」を獲得する余裕は無かったのではないでしょうか。
三種合格からある程度の時間が過ぎ,電気回路理論をある程度自在に扱えるようになった今は,「パワエレ回路における基礎的な視点」を獲得する良い時期だと言えます。
ということで,まずは「パワエレ回路を見るうえでの基礎的な視点」をじっくり学びます。
ある意味,この講義の核心部分と言っても良いでしょう。
(三種の講義では「あまり」あるいは「ほとんど」説明できなかった内容でもあります)
整流回路(基礎)
交流を直流に変換する回路「整流回路」について学びます。
題材は電験三種の時と同じですが,結論を導出するにあたって積分計算を行います。
交流電力調整回路(基礎)
交流電力を調整する回路について学びます。
題材は電験三種の時と同じですが,結論を導出するにあたって積分計算を行います。
チョッパ回路(基礎)
直流電圧をダイレクトに制御する回路について学びます。
題材は電験三種の時と同じですが,結論の導出もきちんと行います。
インバータ回路(基礎)
直流を交流に変換する回路について学びます。
動作について詳しく知っておく(理解しておく)ことが,試験での得点に直結するでしょう。
その他
その他の回路についても,三種の時よりも少し踏み込んで学びます。
ここまで書いてきたように,学習する題材は電験三種のときとほとんど変わりません。
そして,それらについて電験三種の時より詳しく(あるいはよりキチンと)学ぶことになります。
電験二種の合格を目指すにあたっては,これで十分です。
上記の内容を理解・習得するだけで,2次試験問題の小問の多くが解けてしまうのではないでしょうか。