【講義紹介:電験二種2次】機械・制御5(自動制御基礎〈ラプラス変換〉)
予定されている講義について,簡単に紹介していきたいと思います。
電験二種講座:機械・制御の5回目の講義は「自動制御基礎〈ラプラス変換〉」です。
※あくまでも「簡単な紹介」ですので,講義で扱う全ての項目に触れているわけではありません。
この講義のコンセプト
当講座は電験二種に合格することを目指す講座です。
電験二種に合格するにあたって,自動制御の「難しい」知識は必要ありません。
もっといえば,2次試験において自動制御の問題を選ばないと決めてかかれば,そもそも自動制御の(2次試験対策の)勉強をする必要すらありません。
しかし,もしも自動制御の基礎的な知識・理解をもって試験に挑めば,合格の可能性が高まることは間違いありません。
試験合格を確実なものにするためにも,自動制御の基礎をある程度習得しておきたいものです。
はじめに
まず,「自動制御」の分野の全体像を見ておきたいと思います。
自動制御の勉強だというのに「何も制御していない」回路を見せられることに,ある程度の納得をしておく必要があります。
また,水位制御を題材に,二位置制御からPID制御までの概略をおさらいします。
周波数伝達関数と伝達関数のおさらい
周波数伝達関数と伝達関数については既に三種で学習していますので,その意味合いを軽くおさらいをします。
二種2次試験対策の勉強をするにあたって,これらのテーマが学習済みであることは大きなアドバンテージになっています。
ラプラス変換と逆変換
ラプラス変換と,その逆変換について紹介します。
逆変換においては,部分分数分解が重要な位置を占めます。
伝達関数・周波数伝達関数
伝達関数の定義を再確認したうえで,代表的な系の伝達関数を調べます。
また,周波数伝達関数についても調べます。
補償器
様々な補償器について,その伝達関数や,周波数特性などを調べます。
PID補償器における,$T_\mathrm{I}\,$や$\,T_\mathrm{D}\,$と$\,K_\mathrm{P}\,$の関係性など,あまり電験の書籍では扱われていない話も紹介したいと思っています。
ブロック線図
ブロック線図の意味や書き換え方を学びます。
また,フィードバックシステムの伝達関数の求め方も復習します。
系の応答
インパルス応答の意味合いや,代表的な系におけるインディシャル応答を学びます。
定常偏差
3つの定常偏差について学びます。
個人的には,定常位置偏差への理解と評価が重要であると考えています。
ボード線図の合成
ボード線図の合成について紹介します。
安定判別
代表的な安定判別方法について紹介します。
ナイキストの安定判別についてはその意味合いも含めて,ラウスとフルビッツの安定判別については使いやすい方のやり方を紹介したいと思っています。
上記のような「基礎的な」内容を一通り学習しておけば,今後皆さまが電験二種の2次試験対策の勉強を進めていくうえでの困難を,かなりの程度回避することができるでしょう。