電験三種講座,講義紹介:機械6(パワーエレクトロニクス/電動機応用〈ガイダンス〉)

予約受付を開始した講義について,簡単な紹介を書いてみたいと思います。

あくまでも「簡単な紹介」ですので,講義で扱う全ての項目に触れているわけではありません。

機械科目の6回目の講義は「パワーエレクトロニクス/電動機応用〈ガイダンス〉」です。

パワーエレクトロニクス

準備

「トランジスタをスイッチとして使う」とはどういうことなのかを,理論8で学んだトランジスタの「原始的な理解」を元に考えます。

増幅回路においても,スイッチング回路においても,トランジスタとしては「同じ」挙動をしていることが理解できるでしょう。

また,各種の半導体バルブデバイスについて,その概要を学びます。

整流回路

各種の整流回路について学びます。

単相全波整流回路の説明としてよく見かけるのが「ある期間は電流がこう流れて,別の期間は電流がこう流れて…」という,「電流ベース」の説明です。

しかし,この「電流ベースの説明(理解)」は,あまり応用が利かないと感じています。

講義では,より原理的かつ応用の利く説明をしています。


平滑コンデンサや平滑リアクトルについても学びます。

これらについては,単に「なめらかになる」という結論のみを知っているだけでは不十分です。
両者には,明白な違いがあります。


サイリスタによる直流電圧の制御についても学びます。

三相回路における電圧波形は複雑ですので,勉強の際にはある程度正確なものを描く必要があるでしょう。
講義では,ワークシートを用いて「正確な」波形を描きながら学習します。


誘導性負荷が接続された場合の挙動とその対策についても学びます。

誘導性負荷が接続された場合の挙動については,誤解されている方が多いのではないかと考えています。
誤解を排除し,「回路理論上なんらおかしなことが起きていない」ことを学びます。


整流回路において驚いてしまうのが,「電圧波形と電流波形が全然違う」場合があることです。

チョッパ回路

降圧チョッパは,ある程度理解しやすいものでしょう。

それに対して昇圧チョッパ(や昇降圧チョッパ)については,「なぜ電圧を大きくできるの?」と,素朴な疑問を抱くかもしれません。

キーとなる素子についての簡単な考察をしたうえで,昇圧チョッパや昇降圧チョッパの動作を学びます。

インバータ回路

まずは,自励式インバータの原理を考察し「電池とスイッチだけで交流電圧が作れる」ことを理解します。

次に,スイッチをトランジスタで置き換えて,自励式インバータの挙動(誘導性負荷が接続された場合)について学びます。
ここで「負荷にかかる瞬時電圧と,負荷に流れる瞬時電流が,逆向き」の状態が出てきますが,それをどのように解釈するかも学びます。


PWMの学習では,搬送波と信号波から,PWMがかかった波形を実際に描いてもらいます(ワークシートを使います)。

このような学習においては,やはり一度は波形を描いてみたいところです。


サイクロコンバータについても,その概要を学びます。
サイクロコンバータの回路は複雑になりますが,大局的に見れば「交流から交流」を作れることが理解できますし,同時に「高い周波数は作れない」ことも理解できるでしょう。

電動機応用〈ガイダンス〉

「慣性モーメント」と「はずみ車効果」について説明します。
本質的に同じ物理量に,似ても似つかない名前が付いているのは混乱の元だと感じます…。
※「どちらの方が扱いやすいか」といったことも紹介します。

一般的な負荷の「回転速度–トルク」特性を紹介します。

誘導電動機の速度をインバータで制御した場合の注意点について紹介します。

ポンプやファンの流量(風量)を下げる際,バルブ(ダンパ)を使うよりもインバータを使う方が省エネになる,という話を紹介します。

あとは,時間があれば他のテーマについても簡単に紹介したいと思っています。



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